フランスの大学は3つのCycleで構成されている。
日本の資格との対照
*年数的に矛盾があるものの、対応資格としては上のような解釈が多いようである。 尚、フランスの大学は、ほぼすべてが国立。年間に支払う諸費用込み授業料は日本円にして2万円から3万円程度である。 ここで紹介するのはDEUGに入学する方法である。それ以上の課程への編入に関しても少しだけ触れたいと思うが詳しいことは知らないので間違っているかもしれない・・・ 日本で少なくとも学士以上の課程を修了している場合、論文等の添付による2eme cycleへの編入手続きがある。この場合、当然ながら、専攻分野を変更することはできない。書類選考だ・・・と思う。あらかじめ希望の教授にコンタクトを取ることをお薦めする。紹介状などもあると良いかもしれない。 1er cycleに入学するには、条件は「高校卒業」のみであるが、大学の授業をフランス人に混じって受講するだけのフランス語能力の有無が問われる。要するに外国人用入学試験に通らなければならない。(但し、語学力試験もDALFがあれば免除される) この試験は全国共通で、願書に第一志望から第三志望まで記入する仕組みになっている。奥の手があるようだが、基本的には各地域一校という決まりで、第一志望がパリ近郊の大学であれば、他は地方の大学を記入しなければならない。確か、第1志望校に関する志望動機記入欄もあったような気がする・・・指定された会場(第1志望校が多い)で試験を受けると、まず第1志望校で審査され不合格ならば第二志望校の審査に回されるという具合である。学校によっては、試験結果が合格点に満たない場合でも、仏語の授業を並行して受けるという条件付きで入学を許可する場合もある。しかしその必要授業数が試験結果に応じて違うらしくあまり多いとかなり辛いらしい。とにかくフランスの大学は学生を容赦なく落第させるので、どちらにしても勉強はしなければならないのだが・・・ 入学手続きの流れ(資料:1999年度願書)
* 資料が古いので日程や流れにも変更があるかもしれない。あくまで目安として参考になればと思う。 専門分野があってそのために大学へ入学するという場合以外はフランス語力の錬磨というのが正直なところだろう。私の現在在籍するINALCO(パリ第3大学)の日本語学部のLicenceには「翻訳・通訳」の専攻がある。通訳・翻訳関係で仕事をしたい場合などなかなか良いようだ(もちろんこれだけで十分というわけではないと思うが、私は学部自体も移ってしまっているのでよくは知らない、実のところ)。INALCOでは、日本人が日本語学部に入る場合は初めの1年が「Licence準備コース」というのになっており、通常、3年目がLicenceの課程だが、1年スキップして2年目でLicenceを修了することができる(もちろん単位を落とさなければだが)。1年目の「Licence準備コース」というのも、日本人用のカリキュラムといってもフランス人学生の1、2年生の授業のうち、漢字や会話の授業を削り、必要と思われる文法等の授業と一般教養が組み合わされてできたというだけで、フランス人学生に混ざって講義を聴くわけであるから、フランス語の勉強という面ではなかなかスパルタ的ともいえる。とにかく、聴解力とノートを取る力はかなりつく・・・ちなみに日本人は毎年5〜10人程度入学しているようだ。
パリ大学アドレス
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LETTRES - ARTS - SCIENCES HUMAINES
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大学入学語学試験対策
* 以下に紹介する試験はあくまで1999年に行われたものであり、現在ではすっかり形態を変えてしまっているかもしれない。しかし、これらの情報により、試験のおおよその全体像がつかめ、試験勉強にとりくむにあたり少しでも参考になれば幸いである。 試験は三部で構成される
過去の出題(筆記)
試験時間は3時間である。とにかく大切なのは、この3時間を聴解、読解、作文に各1時間と振り分けしっかりと自分で管理することである。これを怠ると、全く作文には手を付けないままで時間切れということにもなりかねない。配点もほぼ均等なので作文に手を付けていないということになるとかなりの痛手である。試験勉強の時から1時間を単位として問題に取り組むことを身につけるとよいだろう。 試験対策といっても、話を聞いてノートを取る訓練や1ページ程度の文章をビビらずに読む訓練くらいである。あとはとにかく作文をする。自分で制限時間1時間と決め、様々なテーマで1ページ程度のきちんと構成された文章を書けるように練習するとよい。フランス語の作文に関しては「ECRIRE EN FRANCAIS・第一章作文」を参照。 もし、試験前にフランスにいるのであればソルボンヌに大学入学試験準備コースがある(というより、1999年にはあった)。一人で勉強するのが不安な場合はソルボンヌだけでなく色々な語学学校を当たってみるとよいだろう。 |
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フランス語問題集・文法書 フランス語の勉強に役立った、お薦めの本の話を少しだけ
私の好きな辞書
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